時系列分析のすすめ

理論的基盤

局所漸近正規性(LAN)と最適推測

平易に言うと: 独立標本でなくても、最尤推定量が理論上「これ以上良くできない」最適な推定量であることを保証する理論。

前提知識

利用シーン

[[charn-model]]や[[locally-stationary-process]]のような非線形・非定常モデルの推定理論の基盤として使われる、理論研究寄りの枠組み。

パラメータθの近傍で対数尤度比がある種の二次形式に確率展開できるとき、その統計モデルは局所漸近正規性(Local Asymptotic Normality, LAN)を持つという。

Λn(θ,θn)=h′Δn−12h′Γ(θ)h+op(1),θn=θ+n−1/2h\Lambda_n(\theta, \theta_n) = h' \Delta_n - \frac{1}{2} h' \Gamma(\theta) h + o_p(1), \quad \theta_n = \theta + n^{-1/2} h

ここでΔnはスコア関数に相当する統計量、Γ(θ)はFisher情報量行列である。LAN性が示されると、推定量のクラスの中で漸近分散がΓ(θ)の逆行列を下回れないという効率限界(漸近下限)が導かれ、最尤推定量がこの限界を達成する最適推定量であることが示される。

この枠組みは独立標本の古典的な最尤理論を、時系列のような従属標本・非定常過程・非線形モデルへ拡張したものであり、CHARNモデルや局所定常過程の推定理論の基盤となっている。

用語集

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