ボラティリティと時変係数ARモデル
平易に言うと: GARCHでは表現しきれない、分散やARモデルの係数そのものが時間とともにゆっくり変わっていくケースを、状態空間の考え方で扱う。
前提知識
- [[arch-garch-volatility]] GARCHモデルの基礎
- [[state-space-kalman-filter]] 状態空間モデルとカルマンフィルタ
利用シーン
リーマンショックのような構造変化が疑われる経済・金融データの分析。固定係数モデルでは捉えきれない緩やかな構造変化を追跡したい場面。
GARCHモデルは条件付き分散を過去の誤差項の平方の関数として表現する。これに対し状態空間の枠組みでは、分散(またはその対数)自体を確率的に変化する状態変数とみなして推定する。これは確率的ボラティリティモデルと呼ばれるアプローチにつながる。
時変係数ARモデル
通常のARモデルは係数φを時間を通じて一定と仮定するが、経済・金融データでは構造変化により係数自体が緩やかに変化することがある。AR係数を状態ベクトルの一部として時間発展させ、カルマンフィルタで逐次推定することで、こうした構造変化を捉えられる。
用語集
- 確率的ボラティリティモデル: 分散(の対数)自体を確率的な状態変数として扱うモデル
- 時変係数ARモデル: ARモデルの係数を時間とともに変化する状態とみなすモデル
- 構造変化: モデルのパラメータが途中で変わる現象