ARモデル(自己回帰モデル)
平易に言うと: ARモデルは「昨日の値が今日の値に影響する」という発想を数式にしたもの。過去p時点の値の線形結合で現在の値を説明する。
前提知識
- [[stationarity]] 定常性の考え方
- 自己相関(ACF)・偏自己相関(PACF)の基礎
利用シーン
気温・株価・売上など、直前の値の影響が緩やかに続く系列のモデル化に使う。ARMAやARIMAの構成要素としても中心的な役割を持つ。
AR(p)モデルの定義
cは定数項、\phi_iは自己回帰係数、\epsilon_tはホワイトノイズ(平均0・分散一定・無相関な誤差項)である。
定常性の条件
AR(p)過程が定常であるためには、特性方程式の解(根)がすべて単位円の外側にある必要がある。
AR(1)の場合は|\phi_1| < 1が定常条件となる。係数の絶対値が1以上だと過去の影響が減衰せず、値が発散してしまう。
次数pの選び方
偏自己相関関数(PACF)がラグp以降で急激に0へ近づく(カットオフする)ことを目安にpを決める。情報量規準(AIC/BIC)による比較も併用する。
用語集
- AR(自己回帰): 過去の値の線形結合で現在の値を説明する成分
- ホワイトノイズ: 平均0・分散一定・自己相関を持たない誤差項
- 特性方程式: 定常性・安定性を判定するために立てる多項式方程式
- PACF(偏自己相関): 他のラグの影響を除いた、あるラグどうしの相関