SARIMAモデル(季節ARIMAモデル)
平易に言うと: SARIMAは「毎週・毎月・毎年」など周期的に繰り返すパターンを持つ系列向けに、ARIMAへ季節版のAR・MA・差分を追加したモデル。
前提知識
- [[arima-basics]] ARIMAモデルの基礎
- 季節性・トレンドの考え方
利用シーン
月次売上(年周期)、電力需要(日・週周期)、観光客数など、明確な季節パターンを持つ系列の予測に使う。
SARIMA(p, d, q)(P, D, Q)_mの定義
非季節部分(p, d, q)に加え、季節部分(P, D, Q)と季節周期mを指定する。mは季節の長さ(月次データで年周期なら12など)を表す。
\phi, \thetaは非季節AR/MA多項式、\Phi, \Thetaは季節AR/MA多項式、(1-L)^dは非季節差分、(1-L^m)^Dは季節差分を表す。
パラメータの役割
- p, d, q: 非季節のAR次数・差分階数・MA次数
- P, D, Q: 季節のAR次数・季節差分階数・季節MA次数
- m: 季節周期(年周期の月次データなら12、四半期なら4)
季節差分と通常差分の違い
通常差分(1-L)はトレンドを除去し、季節差分(1-L^m)は周期mの季節パターンを除去する。両方を組み合わせて系列を定常化する。
季節差分d, Dを取りすぎると分散が不必要に増大する「過差分」が起きる。ACF/PACFや情報量規準で確認しながら決める。
用語集
- SARIMA: 季節性に対応したARIMAモデル
- 季節差分: 周期m離れた値どうしの差分を取る操作
- 季節AR/MA項: 周期mだけ離れた時点の値・誤差を使う成分
- 季節周期m: 季節パターンが繰り返される間隔